79.ギフテッド
2020年12月07日
最近「チル」という音楽ジャンルがあるのを知りました。
わかりやすくすると「のんびり」「まったり」「癒やし」など、心身のリラックスした状態を表す言葉らしいです。
最近だと、ヒップホップというまだまだマイナーな領域なのにも関わらず、
日経新聞で『日本語ラップが映す社会』で取り上げられたり、
多分初めてに近いと思うのだが、ユーチューブの音楽部門急上昇チャートに踊り出たりしている
今最も輝いてるラッパー集団
『舐達麻(なめだるま)』
をプロデュースしたことで世に知られることとなった
世界的DJそしてビートメイカー・トラックメイカーこと
GREEN ASSASSIN DOLLAR(グリーン・アサシン・ダラー)を
深く掘り下げていくうちに彼が手がけているジャンルが
その「チル系」と呼ばれる音楽ジャンルだとわかったのだ。
昔から私は歌謡曲とか演歌とか歌声メインの歌ばかり聞いてきた。
すると困ることがあった。
ムーディーな音楽を私は一切知らなかったので、ママとのデートには家でも車内でも大変困ることが多かった。
全くムードが創れずさんざん貶されおしかりを沢山うけた(笑)
お洒落な奴の車内にはやっぱり外の景観とマッチしたセンスのいい音楽が流れているのがモテ男たちの常だし、横に乗って俺はいつもそれが羨ましかった(笑)
長年芸術分野で生きていた自分には無駄に審美眼があるので、ファッションもミュージックも何がかっこいいかわかってしまうのに、自分でそれを表現できないはがゆさをいつも背負っていた。
そしてやっとそれを見つけた感じがした。
現代の滝廉太郎のような出で立ちがまた凄くイカしてる。
どれほどの音楽聞き、いじればその境地にゆくのだろう。
彼の音の選び方、組み換え方、いじり方、もって来かた、天文学的数の音楽を感じる。
彼と同じものを以前感じたのは、あの世界的セレブリティ盲目のレジェンド、スティービー・ワンダーの生コンサートで聞いた曲名もないただのアドリブを聞いた時以来だ。
彼のピアノと歌声からはラテン、ジャズ、タンゴ、ダンス、ソウル、クラシック、ロック、ブルース、R&Bその全てが集約されていて、終わった後はまるで分厚い音楽の聖書を一気に読んだ気がした。
「ギフテッド」とはこういう人達に言うのだろうとその時思った。