⑬ファンタジスタ
2018年05月25日
私がこの業界に入って非常に悲しい事があります。
私は約10年近くこの業界にいますが、自分が建築人である事を誇りに思っている人間に出会った事が、2回しかありません。
一人は江戸時代から脈々と続く血統の、町火消しを原点とする江戸鳶の頭(カシラ)。
もう一人は私が応援で入った会社に、他会社から転職してきて初日で「動きが違う」と社長の目にとまり、2日目から即現場を任された若職長でした。
最近も足場歴20年選手の大職長と話しをした際、
「最近どうですか?」の問いに
「最近は毎日やめることばかり考えていて、明日にでもやめたい」
そんな言葉が出てきてしまって愕然としました。
「貴方方大先輩が、己の仕事を誇りに思って我々後進者に夢を与えないで誰が夢をあたえるんですか!?」と
「足場の美しさとは!」
「これこそ最高の足場!」
「こんなに稼げてしまう!」
「自分の経験と知識を元に社会にはこんな風に打ち出してゆきたい!」
「悪しき足場業界に続く当たり前のような長時間拘束に一石を投じてやる、革命だ!」
そういった夢と希望と問題提起を後進に魅せる
『ファンタジスタ』に
なってくれなければ、日本の建築業界いつまで経っても本当の意味で陽の目を浴びるようになんかなりませんよ!
夢を魅せてくれる憧れさせてくれる
『ファンタジスタ』が
増えて初めて、
イチローや大谷翔平のようなスターが出てやっと、
若い人が憧れと希望を抱いてこの業界に入って来てくれる。
そういった業界革命をおこさなければ、
今いる我々建築人の社会的立ち位置が変わることはないのです。
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