124.『私を狩るホモサピエンス』
2022年11月02日
社長になるととたんにどこから調べたのか、ガンガンかかって来るのが多種多様な営業電話ですよね。
ほとんどの社長さんは営業大っ嫌いで(笑)
「あ、どうも初めまして!何々の某ですが社長さんですか!?」
で、即切りだと思うんです(笑)
確かにウザイですよね。。
でも、私は闇金と投資の営業意外ほぼ100%話は聞きます。
わたし良く喋るんですが、こう見えて営業は苦手です(笑)
下から下から入って、丁寧に御挨拶して、御伺いを立てながら、何も落ち度が無いのに金額を叩かれるみたいな(笑)
真面目にきちんとやっているこっちからすると耐えられないんです(笑)
だから、ガチャぎりやそんな理不尽極まりない日常を朝飯前でやってのけて、更に自分達の目的の金額、自分の形にはめ込んでしまう営業マンには、
私は一種の憧れとリスペクトを抱いているんです。
マイナスからスタートしてプラスに変えてしまう訳ですから(笑)
これは、凶を吉に変えてるのと変わらないので本当に凄いこと。
もう数百って営業を受けて来ていますけど、稀にこちらまで勉強になるような凄い人がいます(笑)
彼らは私を落としてお金にするのが仕事なので、
あの手この手を駆使して本当にかなりのリサーチと勉強を積んで来ている場合がほとんどですし、本当に真剣なんですよね。。。
故意にカタコトやどもって話したり聞きづらく話してとにかく何でもいいから客の脳裏にこびりつく驚きのスタイルでテレアポしてきたり、
最初新人に電話させて客が怒って切った後に、立場ある人間として謝罪してちゃんとした会社体制をアピールしてきたり、
とにかく圧倒的に品の良い声色、言葉づかい、さらに知性的な応対でまるで5つ星ホテルに来たかのように心地よい気持ちにさせてくれたり、
あたかもずうっと可愛がってきた後輩かのようなスタイルでスルっとこちらの懐に入り込んで来たり、
実際は中卒なのにも関わらずまるで名のある大学を卒業したのかって位ロジカルな会話ができたりとか、
テレアポだけ女性アポインターを使っておきながら、実際来るのはただの男性営業マンだったりとか、
甲子園で優勝した時のレギュラーだった奴とか、
自社の障がい者支援施設で作った手土産を持たせてホワイト感を前面に出しきってきたりとか、
元々僕足場屋同業でしたとか(笑)だからなんだよって(笑)今お前が説明してる商品と全く関係ねーじゃんて奴とか、
最初は下っぱで正に使えない平社員の素振りをしていて、話をしていくと実はその会社の社長だったり。。。
本当に営業手法って、手練手管多種多様十人十色な訳なんですよ(笑)
また、少し変わって
似ていて非なるもので、プロの詐欺師もある意味営業マン的な面を持っています。
プロ詐欺師は詐欺する対象より自分の方が知能指数で勝っていないと詐欺はできないですよね(笑)?
自分より馬鹿だから騙せる訳で、
基本的に自分より知能指数の高い奴は落とせないというシンプルな構図な訳です。
まあ厳密にはEQ値まで含めると必ずしもそうとは言いきれないですが。
だから私はいつもそれに則って、
「よし営業よ、本気ならば俺を落としてみろ(笑)」
と正々堂々胸を貸す思いで会う訳なんです。
そしてホントたまに、稀に出てくる頭ひとつ抜けた逸材に出会えた際には、
その優れた営業マンの心構えや対象を落とすまでのストーリーやスキルを勉強させてもらってます(笑)
もう数百人は営業を受けてますが、
私が落ちたのは正確には1人で、もう1人半落ちしたくらいのがいましたね(笑)
彼らは本当に博学だし努力家だしパフォーマンスとしてもストーリーとしてもエンタメとしても本当に素晴らしかったです。
真面目に良く勉強していると言えますね。
その2人意外でも確実に言えるのは、
直接会いにくる営業は男であろうが女であろうが、10人中10人が本気で落としにきます。
相手が真剣だからこそ本当に無駄が全く無くて会う価値が有りなんです。 その時間は、お互いのプレゼンの場になったり、知の共有、情報の提供、面白い協力関係にもなったりしますから。
そしてさらに私は興味本位で、女性が男性に落とされる感覚もここで擬似体験しているかもしれません(笑)
一流の営業マンは必ず女性を口説くのも上手です。
ああこうすると断りづらいのかと(笑)
あらっ!下らない話すみません(笑)! しかし!本気で狩りに来る男は美しいです。
私が営業マンを見る時、
原始時代
家族の為に拙い道具ひとつ持って
ひとり獰猛な獣を狩りにいく雄のホモサピエンスのように逞しく感じているのです。
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